とっておきのふりかけ・粉だし

【材料=作りやすい分量】
削りかつお20g/煮干し20g/昆布20g
【作り方】
煮干しや昆布、削りかつおなどは水に浸しておいたものをそのまま煮るだけで、おいしいだし汁になる食材。
これらを粉末にした粉だしは、かむ、のみ込むが少し難しくなった方においしく食べていただくために、格好の裏方を務めてくれます。

汁に加えればだしに、軟飯やおかゆに振りかければそのうま味でスムーズに喉を通ります
①煮干しは頭とはらわたを除く
②昆布は2cm×5cmの短冊に切る
③フライパンにクッキングシートを敷き、①、②、削りかつおをそれぞれ単品で入れ、中火にかけてからいりする。その後、削りかつお

だけ手でつぶして細かくする③ミキサーにかけて粉状にし、柄付きざるに入れて振る。ざるに残った分は、さらにミキサーにかける
④瓶に詰めて冷蔵すれば、1年間保存できる。

トウガンと鶏団子の煮物

【材料4人分】
トウガン200g(正味)/ミョウガ2個/鶏ひき肉150g/万能ネギ(みじん切り)5cm分/ショウガ(みじん切り)薄切り3枚分/鶏がらスープのもと小さじ1/白髮ネギ少々
【作り方】
トウガンは夏野菜ですが、冬まで保存でき、おいしく食べられます。
水分を多く含み、煮ると「かむ、のみ込む」が難しい方でも難なくのみ込める軟らかさ。
鶏団子は調味料なし、つなぎなしで、フォークでつぶすとほろほろと崩れます。
①トウガンは種とわたを包丁で除き、ピーラーで皮をむいて4cm角に切る
②ミョウガは縦割りにする
③鶏ひき肉にネギとショウガを加え、8等分に丸める
④圧力鍋に水2カップ、薄口しょうゆ、みりん各大さじ1、鶏がらスープのもと、①を入れる。ふたをして火にかけ、圧がかかったら火を止める④圧が下がったらふたを取り、②と③を加え、5分煮て火を止める⑤器に盛り、白髮ネギを添える。

ドライアップルと蜂蜜紅茶

【材料=作りやすい分量】
リンゴ1個(300g)
【作り方】
蜂蜜を加えた温かい紅茶に加えるのがお勧めです。
ほとびて(ふやけて)軟らかくなるのでスプーンですくっていただきます。紅茶にもリンゴの甘い香りが広がります。
紅茶だけでなく、おかゆに加えても。
アップルペクチンの力で便秘予防になります。
①リンゴは1cm幅にスライスする。中央の芯の部分は残す。スライスしたものを1cm幅の拍子木に切り、さらに端から2~3mm幅の「色紙切り」(正方形に薄く切ること)にする
②耐熱皿にペーパータオルを敷き、①を100g分、重ならないようにのせて広げ、ラップはせずに電子レンジ600Wで2分加熱。取り出して、別のペーパータオルで押さえて水気を取る。残りも同様に
③クッキングシートを敷いたバットに移し、冷蔵庫の上などの温かいところに置いて乾燥させる
④瓶に移し、冷蔵で2カ月保存できます。

軟らか赤飯

【材料2人分】
お赤飯のもと(市販品)75g、または赤飯用小豆水煮缶1/3缶(汁ともに75g)/もち米60g/米40g
【作り方】
もち米だけの赤飯は粘りが強いので、のみ込みやすくするために、うるち米を加えて炊きます。
①もち米と米は一緒に洗って、ざるへ上げる
②炊飯器に①、お赤飯のもと、または小豆缶を汁ごと入れ、水を1合の線まで注ぐ
③炊飯器のおかゆモードで炊く。40分ほどかかる。おかゆモードが無いときは、炊飯モードで炊く
④さっくりと混ぜ、器に盛り、塩少々を振る。

◇小豆水煮缶が手に入らないときは、乾燥小豆20gにひたひたの水を加え、火にかける。煮立ったら強火で5分煮てざるへ上げ、鍋に戻して水100mlを加え、煮立ったらふたをして弱火で20分煮て、ざるへ上げて使う。

軟らかパエリア

【材料2人分】
ご飯200g/鶏がらスープのもと小さじ1/サフラン5本/赤ピーマン1/2個/マッシュルーム水煮の薄切り大さじ2/乾燥パセリ少々
【作り方】
すっかり洋食の定番ご飯になったスペイン料理のパエリア。
本来は米をブイヨンで歯応えの残る状態に炊いたものですが、ここではご飯をサフランとスープで煮てとろ~りと軟らかく仕上げました。
サフランがないときはカレー粉か粉末ターメリックを小さじ1/2で。
①赤ピーマンは種を取ってみじん切りにする
②マッシュルームは粗みじん切りにする
③鍋に水1カップを沸かして火を止め、鶏がらスープのもと、サフラン、①、②を加えて10分おき、サフランの色と香りを引き出す
④ご飯を加えて火にかけ、混ぜながら中火で煮て、ご飯粒がふっくらと膨らんだら火を止め、パセリを振る。

大豆とヒジキのハンバーグ・銀あんかけ

【材料2人分】
大豆水煮100g/芽ヒジキ(乾燥)5g/ピザ用チーズ25g/玉ネギ50g/パン粉大さじ3/牛乳大さじ1/顆粒(かりゅう)和風だし小さじ1/4/片栗粉小さじ1/2/好みで万能ネギの小口切り少々
【作り方】
ハンバーグ生地にはチーズを加えて口の中で食塊が作れるようにします。
あんのとろみでのみ込みやすくなります。
①ヒジキはゆで戻してざるに上げる
②フードプロセッサーに①、大豆、チーズ、四つに切った玉ネギを入れて回し、ペースト状にする
③ボウルに②をあけ、塩小さじ1/5、こしょう少々、パン粉、牛乳を加えて混ぜる。溶き卵は弾力が出るので加えない
④2等分して楕円(だえん)形にまとめる
⑤フライパンを温め、サラダ油大さじ1を流し、④を並べ入れる。中火で4分焼き、裏返して弱火で4分焼いて火を通す
⑥鍋に水100ml、薄口しょうゆとみりん各小さじ2、和風だし、片栗粉を入れて火にかけ、とろみを付ける
⑦器に⑤を盛り、⑥をかけ、好みでネギをのせる。

軟らかちらしずし

【材料2人分】
温かいご飯240g/卵1個/しば漬け20g/カニ風味かまぼこ20g/紅しょうが10g/青ジソ2枚/キヌサヤ2個
【作り方】
歯の悪いお母さんにもちらしずしを食べてもらいたい、と相談を受けました。
具はみじん切りにし、普通食と軟らか食のおすしを同時に作ります。
①卵で薄焼き卵を作る
②①、しば漬け、紅しょうが、カニ風味かまぼこは別々に、フードプロセッサーでみじん切りにする
③ご飯に酢大さじ1、砂糖小さじ1、塩少々を合わせて混ぜる
④③の酢飯のうち90gを耐熱容器に移し、水100mlを加える。ふたを軽くのせ、電子レンジ600Wで2分加熱。取り出して冷ます
⑤残りの酢飯150gと④の軟らかい酢飯に、しば漬けを1/2ずつ混ぜ、別々の器に盛る
⑥しば漬け以外の②を散らし、青ジソ、ゆでたキヌサヤをのせる。軟らかい酢飯の方は、食べるときに青ジソとキヌサヤを除く。写真は弁当箱に詰めたもの。

しょうゆあんのハンバーグ

【材料2人分】
合いびき肉150g/ご飯大さじ2/溶き卵1/2個分/木綿豆腐50g/パン粉大さじ2/片栗粉小さじ1
【作り方】
つなぎにご飯、豆腐、パン粉、卵を使います。
ご飯はでんぷん質が豊富なので、ハンバーグに加えると硬くなりにくいのです。
そのため、ほぐれやすく食べやすくなります。
①ボウルに豆腐とパン粉を入れ、手でつぶしながら豆腐の水分でパン粉をしっとりさせる。塩小さじ1/4、こしょう少々、ご飯、溶き卵、合いびき肉を加え、粘りを出さないように、でもまとまる程度に混ぜ、2等分する
②手を洗ってふき、油少々を付けて①をハンバーグ形にまとめる
③フライパンにサラダ油大さじ1を流して温め、②を並べ入れ、中火で4分焼く。裏返してふたをして弱火で4分焼き、油を切って器に盛る
④鍋に水1カップ、しょうゆとみりん各大さじ1、片栗粉を入れて火にかけ、とろみが付いたら③にかける。

市販の煮物の味を軽くする

【材料2人分】
切り干し大根の煮物(市販品)1パック(150g)
【作り方】
読者の方からお手紙が届きました。
「煮物料理が大好きなのですが、老夫婦暮らしで、材料を取りそろえて下ごしらえするのもおっくうです。
市販品も買ってみましたが、味が濃くて口に合いません。
夫は血圧が高く、もっと薄味にしてあげたいのです。
どうしたらいいでしょう。話は簡単です。
ヒジキ、切り干し、筑前煮などの煮物にしみ込んでいる調味料を、取り除けばいいのです。
ポイントは水と電子レンジ。
①耐熱ボウルに切り干し大根の煮物を入れ、水大さじ4を全体にかける
②ラップをして電子レンジ600Wで4分加熱
③取り出して、ざるにあけて汁を切る
④器に盛る。
家政学の実験では、これで調味料の40%近くが減るといわれています。

レモン、ユズ、ダイダイの天然ポン酢

【材料=出来上り1.5L分】
レモン10個/ユズ12個/ダイダイ6個

【作り方】
後期高齢者の塩分、糖分、カロリーなどにこだわることの見直しが進んでいます。
高齢者の方には「脳栄養のブドウ糖のご飯をほどよく食べ、肉や魚、卵、豆腐などのタンパク質食品を不足しないように食べてもらう方が先」と考えられ始めています。
庭でできた柑橘類をたくさんいただきました。
外皮が厚めで搾りづらいのですが、電子レンジにかけるとそのままより30%ほど余分に果汁が取れます。

①レモン、ユズ、ダイダイは3個につき、電子レンジ600Wで1分~1分30秒加熱する。汁が皮に少しにじむくらいが目安
②十分に冷まし、二つに切ってギュッと搾る。冷蔵で1カ月、冷凍で2カ月保存できる。魚にかけて、ゆず湯でなど、存分においしく食べてもらってください。