2月14日(日)、午後7:00~7:55
文化放送
「立川志の輔 落語DEデート」に出演します!
出演にあたり文化放送さんから事前にご質問をいただきました。
お答えした内容を一部ご紹介します。
- 仕事orプライベートで訪れた場所で、印象に残っているところ、もう一度行きたい・見たいと思う場所、「普段見られないものを見られた!」ということなどがありましたらお聞かせください。
仕事で訪れた場所:シンガポール、香港、タイ、ベトナム、ニューヨーク、サンフランシスコ……
プライベートで訪れた場所:イタリア(何度も行きました)、ノルウェー、チェコ、ベルギー、トルコ、フランス、スペイン……
子どもたちが家を出た後、1年365日仕事に没頭している私を、夫が「国外に連れだせば、少し体を休めることができるだろう」という考えで、年に2回、1週間から10日ほど旅行に連れて行ってくれました。
一番印象に残っているのは、2006年12月28日~1月3日まで行ったチェコスロバキア。成田からフランクフルトを経てプラハへ、13時間あまりの旅でした。
チェコが共産主義国だった時代、国内に幽閉されていた女性画家、クヴィエタ・パツォウスカー(Květa Pacovská、1928.7.28-)さん。60歳を過ぎて国際的に活動を始めた方です。日本にもいらしたことがあり、「そのとき購入したのよ」と歯科医師の田沼敦子さんからいただいた“赤い夜会靴”というリトグラフを、ずっと私のスタジオにかけています。彼女の故国を訪ねる旅でした。本日もクヴィエタさんの絵本『Flying』を持ってきました。
私はよその国に出かけても、そこに暮らす人々を観察するのが一番の目的。古都プラハを、毎日歩くだけ。チェコの英雄として知られるヤン・フスの像が建つ広場にたたずみ、プラハ市街の中心を流れるヴルタヴァ川にかかる橋を行ったり来たり。カフェに寄ってコーヒーを、また歩いて街頭の楽士が奏でる音楽を聴き、そしてまた、カフェでコーヒーを飲んで暖まる。チェコ語で「溺れた人(ソーセージと玉ねぎが酢の中を泳いでいる)」という料理をつまんで、ワインを飲む。カレル橋から王宮へ至るコースは王の道。街道楽士たちのバイオリンを聴き、またカフェへ。カフカが通っていた労働者傷害保険協会の建物は今、ホテル・スメタナホール。ビールもじゃがいも料理もおいしい街でした。カヴァーナル・オベッツニ・ドラムは市民会館スメタナホールにあるカフェ。画家のミュシャのアイデアがほどこされ、MENUにもミュシャの作品がちりばめられていました。
- 旦那さんの16回の転勤で日本の様々な土地に住み、料理教室を開いて気づいた「この地方にはこういう面白いところがあった・こういう人が多かった」 という傾向がありましたらお聞かせください。
「夫の転勤で、16回の転居」について、ちょっと説明を。
九州の工場と東京・丸の内にある本社を往復する転勤です。
経験値は少ないのですが、東京人は気っぷの良さで、福岡と大分は情の濃さが売りの街でした。
- ここ最近になってハマっていること・夢中になっていることがありましたらお聞かせください。
ハマっていること・夢中になっていることは、ずっと変わらず、料理をすること、伝えることです。
私は思うのです。料理こそ、最高の脳トレだと。
①メニューを考える
②安くてよい材料を、必要な量買う
③道具と器を準備
④料理本番
⑤盛りつけ
⑥後片付け
⑦保存
五感をすべて使い、手、足、指先、注意力、判断力、運動神経、美意識……、あらゆる機能をフルに使って、毎回「できた!」「おいしい!」という成功体験を得られる料理。
毎日キッチンに立っている限り、脳は安泰です。
私は多人数家族から夫と2人になり、そして今、1人暮らしです。
くよくよしていても始まらないと割り切って、シンプル化にトライして、今ある住居で自分らしく、生活しています。そして、これからも「食べることは生きること」「人生は食べ力」をお伝えしていきたいと思っています。
「すごいなぁ」と感心することは、日本人のもつ100%信仰といいますか、勤勉な国民性です。
朝5時、NHKのニュースを伝えるアナウンサーの方たち。NHKテレビ8時台の番組に私が招かれたときは、5:30には渋谷にあるNHK放送センターの西口に経っていました。とすると、朝のニュース番組の担当者たちは??
3階から1階まで朝刊をとりに降りますが、新聞を配達してくれる人、新聞をびっちり文字で埋め尽くす記者の方たち。これが毎日続いています。
そして、私たちの体。本当に勤勉に生命を繋ぐ仕事をします。文句も不平もいいません。その体を機嫌良く動かしていくのは、ごはんを送り込む私の勤め!と思います。
- ここ最近注目している人、「この人面白いな」と思った人との出会いなどありましたらお聞かせください。
それは神田伯山さん。
私の仕事は生徒さんを巻き込んで「ちゃんと食べてちゃんと生きる」を伝えていくこと。
神田伯山さんの、観客の力を計算に入れた上での伝える力のすごさ!
といっても、伯山さんの講談を生でうかがった経験はないのですが……。
- 落語との接点(見た事・聴いたことがある、この噺を知っている、落語家と交友がある…など)をお聞かせください。
落語との接点といえば、以前、浅草の寄席に行って大興奮しましたが、生の落語に触れるなんて、わが人生で1~2回だけです。
このたびは「二番煎じ」、ありがとうございました。志の輔師匠の落語セットが届いて、本当に驚きました。繰り返し、繰り返し聴いているうちに、だんだん内容が体にしみわたってきました。
立川師匠にはNHKテレビ「ためして合点」で、1999年から何度かお目にかかりました。
話は少しはずれますが、母はクリスチャンで、羽仁もと子さんの友の会の熱烈な信奉者。そして、畳の部屋で蓄音機にレコードをかけてダンスをするような、西洋かぶれの両親の元で育った私ですが、なぜか、能、歌舞伎、柔道、相撲、落語、浪曲…などの日本芸能が大好きなのです。これからボチボチ、その世界に入っていきたいと思っています。