健康日本21 PFCバランス=25:20:55
2013年6月に「健康日本21(第2次)」が発令されました。ここでタンパク質と脂肪、炭水化物のバランスの比率が上がり、タンパク質を25くらい取りましょうとなりました。本日お見受けしたところ、少し年齢を重ねた方もいらっしゃるようです。私が大変元気なのは肉、魚、大豆の食べ方が多いのです。骨格筋がちゃんと付いているからです。タニタの中央研究所で昨年測ってもらいましたら、筋肉の割合が多いそうです。運動は全くせず、料理の鍋を振り回しているだけです。それなのに筋肉が多く、脂肪が少ない体なのです。「お料理は卒業したい、亭主と二人だけだからご飯作りたくないわ、洗いものが少なくなるから、買ってきましょう」と考えたくなるでしょうが、そこをぐっと我慢して、自分の美容と健康のためと思って料理を作られると、筋肉もつくし、買い物に行ってもさっさと歩けるということになります。
国民のエネルギー摂取量は減少しているのに、肥満や糖尿病が疑われる人が増えています。体内時計と生活リズムと言われますが、自治医科大学の香川靖雄元教授が全寮制の学生たちを、朝ご飯を食べるグループと食べないグループに分けて調査したら、早起きして朝ご飯を食べる学生の方が大変良いということがわかりました。自治医科大学は税金でまかなっている大学ですから、一発で国家試験に通ってもらわないと国民に申し訳ない、と香川先生が寮長だった時に号令を出して、朝起きなさい、朝ご飯を食べなさい、一発で国家試験に通りなさいとはじめたら、その年はみんな合格したそうです。朝ご飯を食べないで、勝手にさせておくと、体の中の体内リズムができなくて、学力も落ちるということが分かったのです。これは小学生にも当てはまるし、私のように年をとった者も、朝起きて働いてご飯をパクパク食べていると、体内リズムも正常に働くことになります。
日本人の食事の傾向は高タンパク質といわれますが、平均で261.5g。本当はもう少し食べたほうがよいのです。
高脂質の傾向もあるといわれていますが、これには理由があります。欧米の料理はオーブンを使います。例えば、チキンはローストチキン、豚肉は塊をオーブンに入れて焼き、ローストポークにして何日もかけて食べているのです。対して、日本人はまめですから、豚肉は豚カツになり、鶏肉はから揚げになります。肉料理が日本に入ってくると、全部てんぷら風になるのですね。高脂質というのは、タンパク質料理は揚げることが多いので、油脂の摂取が増える結果です。タンパク質の量はそのままで、脂質を減らせばよいのです。
若い世代の人たちは甘みの強いスナックが大好きですね。コンビニで105円あれば、素敵なスナックが手に入ります。週替わりで新しいメニューが開発されています。私のスマホサイトにコンビニストアと名付けたのは、コンビニのように毎日メニューが変わるようにとの願いからきています。これは無料配信ですので、是非のぞいてみてください。今は2013年に大ヒットした、村上祥子のたまねぎ氷のレシピを毎日のせています。
2000年の「健康日本21」で言われたのは、野菜を2倍重量食べるということです。先ほど、戦後学校給食にユニセフから提供された小麦粉の中に、リジンとスレオニンが入っていたと申しあげました。穀類にはこの必須アミノ酸が全部不足しています。白米も不足しています。ですが、大豆はこのリジンとスレオニンという、私たちの体内で作ることができない必須アミノ酸を含んでいます。麦飯と野菜たっぷりのみそ汁だけでも、ギリギリ人間の体をつくっていくことができます。
ベルツさんとみそ汁
岩波文庫に『ベルツの日記』がありますが、その中で「日本人は素晴らしい。大したものを食べているようには見えないが非常に頑健で健康である。人力車に乗せてもらっても、40qほどの行程でも一人で引いて行ってくれます」「馬で日光に行ったときには、途中で馬を交代しなくてはならなかった」ということが書いてあります。ベルツさんは後に調査をなさり、味噌の中には必須アミノ酸があって米の中にはそれが不足しているから併せて摂ることでちょうどうまく作用して体をつくれるのだ、とアメリカの学会に発表されました。ベルツさんは明治8年に来日して、東大の医学部の基をつくられたドイツのお医者さんです。
写真のおにぎりは3歳さんがつくったものです。タイの煮つけとブロッコリー、トマトのみそ汁です。「おにぎり&みそ汁クラブ」というプロジェクトをつくりました。スーパーの端っこでもやらせてほしいなと思っています。子どもと一緒にレンジでチンとして、おにぎりとみそ汁を作りたいなと思っています。
村上祥子のある日の食事
では、私の食事をお目にかけましょう。
夜明け前2時か3時くらいに起きます。起きた途端に元気がいいのですが、亭主がその後、起きてきまして、ネコなで声で寄って行って、おはようございますと言っています。何十年も一緒にいるので、なるべく優しげな声で言っています。「もう君はいらない」と言われないように気をつけています。そしてミルクティーを作って、カップ2杯飲んでいます。これにたまねぎ氷を入れて飲みます。2杯で157kcalです。
次は朝ご飯です。この時は発芽玄米のご飯、納豆、玉ねぎの味噌汁とお茶です。納豆というのは非常にカロリーが少ないですね。これだけ食べて結構満足するのですが351kcalです。今朝はバタートーストとハム、富有柿でした。
お昼ごはんは賄いご飯をつくります。揚げ物をスタッフに食べさせようと思っています。お昼に豚カツ定食とかを食べると、脂は夕方までにエネルギーで消費するからです。夜、揚げ物を食べるとそのエネルギーが使われずに、そのまま体の中にたまっていきます。皆さんも昼間外出した時に、揚げ物を食べるといいですね。この日は豚カツとポテトサラダとキャベツ、近所のパン屋さんで買ってきたバケットとバターです。
夕食は亭主とのご飯ですが、魚にしている場合が多いです。昨日はアジのたたきと大根おろしをしました。この日はカツオですね。ピーマンとしめじのじゃこ煮とリンゴのコンポートとかを出しています。全部、電子レンジで簡単にやっています。そして、おまけの200kcalというのが食事バランスガイドでうたってあります。200kcalくらいの余分なエネルギーは全部エネルギーに代わるそうです。どれくらいになるかというと、ワインだったらグラス2杯、ビールだったら500ml、日本酒だったら1合、お父さんが晩酌される時にも1合が目安になります。ロールケーキとかシュークリームとかは意外にカロリーが高いものです。
私の仕事はどこまでも出かけて行って、食べ方を手渡しする仕事です。その仕事は、早寝・早起き・朝ご飯、朝ゆっくりお風呂に入り、お料理をし、お掃除でエクササイズすることで成り立っています。
私の衣類をお目にかけます。村上さん、どんなふうに暮らしているのかしら、とよそをのぞき見るつもりでどうぞ。これだけです。亭主と私の洋服が右側にかかっていて、1年分がここに入っています。下着だけはタンスに入っています。亭主のは背広とかが多いですね。自分でいろいろ買ってくるのが趣味で、たくさんあります。私はバッグは黒が一個、きょう持っているのと同じものです。この間ついに紐が切れましたので、修繕に行きました。それを今日も肩から提げてきました。靴も黒の靴があるだけです。昔は白い靴など喜んで買いましたが、年取って物欲も枯れてきました。そして黒い靴になりました。ネックレスもイミテーションをじゃらじゃらつけて喜んでいた時代もありましたが、やめました。今は母の形見の真珠と金の鎖だけです。この歳になると、急なお知らせというものがあります。ちょっと出先からお通夜にとかありますので、お数珠は入っています。そしてポーチが1個。うちは鏡台がないので、これだけでどこにでも出かけていきます。行き先に行って広げればどこでも鏡台です。文具入れもこれだけです。
食を支えるシンプルキッチン
では、キッチンをお目にかけます。これだけです。二人ですから何でも2個です。朝ミルクティーを2杯飲んだりするのでマグカップは2個とかあるのですが、洗った籠を今朝も拭いて掛けてきました。昔、娘がいた部屋を改築し、小さなキッ
チンをつくり、ひっそりと暮らしています。シンクがあって、IHヒーターも100V、使い古した電子レンジとオーブントースターを入れています。オーブントースターで魚を焼きながら、レンジで小松菜をチンとしておひたしをつくって、上でお味噌汁をつくって、小松菜が出てきたら冷凍ご飯を温めてというふうにして、全然動かずにご飯をつくっています。終わったら、この洗いかごにどんどん入れていく、みたいな感じです。ゴミ入れ、計り、切る道具、まな板、洗うスポンジ、洗剤です。ざるがあって、お玉ですね。電子レンジ用の耐熱皿とかの道具です。調味料が全部まとめてあります。
リプトンのイエローのティーバックがあります。上等のものよりも朝は番茶みたいな普通のタイプがよいようです。凝った紅茶を飲んでも気分があまりぱっとしません。私は電子レンジ屋さんといわれるくらい詳しいので、「はい、何分チン」と料理をしています。